台湾観光の魅力
日本人にとって最も身近な海外旅行の行き先は、韓国の釜山であるが、最近の反日的風潮は観光客にとって決して心地よいものではない。これに対して台湾は距離こそ釜山より少し遠いが、人々は韓国よりよほど親日的である。
実際に旅行してみると、台湾の人達の温かさが身近に感じられる。その上、台湾には日本統治時代の名残といえるものがかなり残されているので、日本ではなくなってしまったものをいろいろ感じることができる。それが一種の郷愁を誘うことになって、一層居心地の良さにつながることになる。
観光ルートとしての沖縄と台湾
台北は海外旅行先としては韓国の釜山につぐ近さが魅力的であるが、親日的という要素を付け加えると、韓国よりよほど居心地がいい旅行先といえる。
そして地理的には、沖縄並びに南西諸島からは眼の先にあるわけなので、国境という制約を取っ払って沖縄〜台北を一つの観光ルートとして重点的に開発してみたらいいと思うがどうだろうか。国境の縛りをどうしたら克服できるかが問題であるが・・・
西表島から船で台北へ、などと考えただけでも楽しくなる。
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キュウフン
キュウフンは台湾で日本人に最も人気のある観光スポットです。
台北から東に車で約1時間、山間のかなり急な傾斜地にあります。かってこの近くに金鉱があり、この金鉱に関わる人たちの息抜きの街として発展していたようです。金鉱が廃れた後は暫く寂れていましたが、ノスタルジーを感じさせる古い街並みが人気を呼び、特に映画「非情城市」のロケ地になったことから台湾のなかでも有数の観光地となりました。
日本人にも昔懐かしい屋台のような小さな店が延々と連なる家並みが人気の的です。特に「千と千尋の神隠し」の舞台と見られてブームとなりましたが、このアニメ映画とは全く関係がないとのことです。ただ、上の写真を見ても日本人としてどこか郷愁を感じさせるものがあり、特に夕暮れ時には他では見ることのできない幻想的な景観が広がって目を楽しませます。
この写真の建物は「阿妹茶館」といって本来の意味のお茶屋ですが、赤ちょうちんが何とも言えぬ雰囲気を醸し出していて、お茶よりもお酒を一杯頂きたくなります。
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故 宮 博 物 院
故宮博物院は、今年日本でも一部の収蔵品が公開されてお馴染になりましたが、台北にある世界でも有数の博物館です。
名前の通り、元は北京の紫禁城にあった宝物を、蒋介石が共産軍に追われて台湾に逃げてきたときに持ち込んだものです。全てが中国の歴代の皇帝が収集した美術品でその数60数万点ともいわれています。
私達が行った時は、中国本土からの見物客が大勢押し掛けてきていて、大混雑。中は、まさに押し合い圧し合いで身動きが取れない有様でした。このようなことは、この日に限ったことではなく、ほぼ毎日のことだそうです。
中国側からすると、いつか北京に取り戻したくなるのではないでしょうか。余計な勘ぐりですが。
展示物の中ではに日本でも公開展示された翡翠の加工品「翠玉白菜」と「肉形石」が一番の人気ですが、芸術性からしてどうかな、というのが見ての感想です。それより、書画や焼物に素晴らしいものがありました。
これは横に建てられている”別館”。一般の観光客はここには行きませんので、全体の管理施設か研究施設ではないかと思います。
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行 天 宮
台北市中山区にある関帝廟です。(関帝廟は三国志の関羽を祀った廟所。関羽は並はずれた武勇や高潔な人格から神格化された。)関羽は武人なのに、なぜかここでは商売の神様だそうです。
日本のお寺?と似たような所もあるが、参拝客が夫々供物を持っていくところなど、違う所も結構たくさんあります。そして寺院というよりどう見ても神社のように見えます。日曜日だったせいか、日本の神社の正月のような賑わいでした。
そういえば、横浜の中華街にも関帝廟があったことを思い出しました。規模はぜんぜん違いますが、やはり”商売”の神様ということで祀られているようです。関羽は塩の密売に関わっていたとか、そろばんを発明したとか、商業に関わる伝説があり、これが商売の神様につながっているようです。